Japanese
English
症例
胃潰瘍を伴つた柿胃石の1例
A Case of Phytobezoar Complicated with Gastric Ulcer
久野 一郞
1
,
大場 徹三
1
,
劉 四郞
1
Ichro KUNO
1
,
Tetsuzo OBA
1
,
Shiro RYU
1
1医療法人劉外科病院
1Ryu Surgical Hospital
pp.1077-1079
発行日 1958年11月20日
Published Date 1958/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202275
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まえがき
胃石に就いての記載は欧米では1779年Bauda—mantが毛髪塊を,本邦では三宅教授が蘭草による植物胃石を報告したのが最初である.以来欧米では毛髪塊が,本邦では植物胃石が多く報告されているが比較的稀な疾患である.我々は最近術前から胃潰瘍症状が極めて著明であつた患者で,しかも手術によつて潰瘍の存在が確認せられた胃内に胃石を発見した.この様に胃潰瘍を伴なつた胃石の報告は今迄のところ本邦では8例を数えるが,胃石生成機転に関する所説のまだ一致を見ない今日,興味ある示唆を与えるものと考え迫加報告した.
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