Japanese
English
臨床報告
胃切後十二指腸閉塞をきたした柿胃石症例
A case of duodenum obstruction by phytobezoar due to persimon following gastrectomy
秋本 龍一
1
,
中川原 儀三
1
,
正司 政夫
1
,
小山 文誉
1
,
矢ヶ崎 英樹
2
Ryuichi AKIMOTO
1
,
Hideki YAGASAKI
2
1金沢大学医学部第2外科
2矢ヶ崎外科医院
pp.1455-1458
発行日 1974年12月20日
Published Date 1974/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206161
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
胃石は,生体内で生ずる他の結石と異なつて体外から摂取した食物や異物がある条件の下に形成されたもので,本邦においては,諸外国に比して植物胃石が大部分を占めるとされる.とくに本邦は,中国,朝鮮と並んで柿多産国で,世界のどの国よりも好んで柿を賞味する風習がからんでおり,植物胃石の中でも柿胃石の報告例が圧倒的に多い.
最近われわれは,胃潰瘍のため胃切除を受けてから15年を経て,柿食後残胃で発生したと思われる柿石により高位イレウスをきたした1例を経験したのでこれを報告するとともに若干の考察を加えた.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.