Japanese
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特集 外科的・内科的療法の限界
肺化膿症—外科的療法とその限界
Limit of Innere and Surgical treatment on Lung abscess
篠井 金吾
1
,
江本 俊秀
1
Kingo SHINOI
1
1東京医科大学外科教室
1surgical clinic, Tokyo Medical Collcege
pp.435-441
発行日 1958年5月20日
Published Date 1958/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202186
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I.まえがき
肺壊疸は口腔内の腐敗菌による肺の非特異性炎症で,戦前には肺膿瘍に比して多数に認められたが,最近では肺膿瘍との中間型が多く,近年はこれらを総称して肺化膿症と呼ばれているが,両者の差異は,細菌学的には喀痰中の病原菌で見分けられるが,臨床的には簡単に喀痰臭気の有無によつて見分けられる.臨床上は両者の混合型が多く,実際にはこれを判然と区別する事は困難である.併し治療上はこれらを一応区別して置くことが便利であつて,病原菌をみると,肺膿瘍は葡萄菌,連球菌,肺炎双球菌(稀にFriedlender肺炎桿菌)等の好気性菌の感染によつて起り,肺壊疽はこれら好気性菌の外にFusobacterium,Spirocchaeta dentium,θ—Bacillus,Coccobacil—lus, Micrococuus等の嫌気性菌が共棲しているのである.
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