Japanese
English
特集 腫瘍
臀部畸形腫の1手術治験例
A Case surgically recovered of the Teratoma of the Hip
德山 英太郞
1
,
佐藤 公典
1
Eitaro TOKUYAMA
1
1国立東京第一病院外科
1Dept of Surgery, the 1st Tokyo National Hospital
pp.263-266
発行日 1957年4月20日
Published Date 1957/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201958
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臀部畸形腫は直腸と仙骨との間に発生する胎生期の腫瘍であり,その90%は出産時既に認められる畸形であるが,又時にその悪性変化の報告もある.
本腫瘍の手術については可成り古くから報告はあるが比較的少数である.Calbetは臀部に発生する先天性腫瘍は出産児34582人に一人の割であり更に畸形腫はその中数%に過ぎないと述べている.Ewingは臀部畸形腫をもつたものの中三分の一は死産であり残りの90%は生後間もなく死亡すると云つている.更に外科的治療の対象となる場合,乳幼時に出来ることと,部位的には骨盤腔内に発育したものは手術が困難な為,その根治手術の対象となるものは可成り少いと云えよう.
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