Japanese
English
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乳児(生後42日目)後腹膜畸形腫の1治験例
A SUCCESSFULLY TREATED CASE OF RETROPERITONEAL TERATOMA IN SUCKLING
斯波 光生
1
,
白石 裕逸
1
,
猪野毛 健男
1
,
畑 洵
1
Teruo SHIBA
1
,
Yuitu SHIRAISHI
1
,
Takeo INOKE
1
,
Jun Hata
1
1市立札幌病院泌尿器科
1Department of Urology, Sapporo Municipal General Hospital
pp.785-789
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202896
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後腹膜腫瘍とは元来後腹膜腔に発生し,腎,副腎,尿管,膵及び女性々器と関係なく,横隔膜より骨盤無名線に至る間の脊椎両側に発生する腫瘍と定義されている。乳,幼児に於ける本症は比較的少い疾患ではあるが,乳,幼児腫瘍としてはかなりの割合を占めており,且腎からWilmsの腫瘍,副腎からの交感神経母細胞腫等と共にすべてが腹部腫瘤或は膨隆という同一の臨床症状で気付かれるために,鑑別も困難で予後も悪い疾患とされている。
我々は最近,腹部腫瘤を主訴とした生後42日目の乳児に対し,レ線上の異常骨陰影から術前に後腹膜畸形腫と診断し,手術的に剔出治癒せしめた一例を経験したので症例を述べ,少しく考察を試みた。
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