Japanese
English
綜説
再開腹術200例の検討—特に腹腔内癒着症について
Studies on the 200 Cases of Relaparotomy.:On the Intraperitoneal Adhesion
島貫 常雄
1
,
神 靖衞
1
,
菊地 喬
1
,
鈴樹 文吉
1
Tsuneo SHIMANUKI
1
,
Yasue JIN
1
,
Takeshi KIKUCHI
1
,
Bunkichi SUZUKI
1
1国立弘前病院
1Hirosaki National Hospital
pp.683-686
発行日 1956年10月20日
Published Date 1956/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201862
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
腹腔内癒着症の報告は,内外を通じ膨大な数に上つている.然し乍ら反面,癒着防止対策に就いては未だに確定的な方法が報告されて居らず隔靴掻痒の感を抱くのは一人我々のみであろうか.
癒着防止対策の方法に,確定的なものが見出されない理由は,癒着発生機転の複雑性にあると思われる.成書或は文献に述べられている癒着発生機転の主なものは,細菌感染,機械的一化学的刺激,個人的体質的素因等であるが,前二者は避け得られるとしても,個人的体質素因に対しては,個人の癒着性体質を,非癒着性体質へと転換せしめねばならぬであろうと考えられ,問題は極めて複雑多岐である.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.