Japanese
English
剖検
冬眠療法死亡例の検討—特に病理解剖学的所見に就いて
On the Clinico-pathological Survey of Dead Cases Which were Treated by So-called Hibernation-therapy
田口 一美
1
,
河西 正充
1
,
井元 進
1
,
松岡 潔
1
,
田中 聰
1
,
小川 勝士
2
,
宗 謙治
2
Kazumi TAGUCHI
1
,
Masamitsu KAWANISHI
1
,
Susumu IMOTO
1
,
Kiyoshi MATSUOKA
1
,
Satoshi TANAKA
1
,
Katsushi OGAWA
2
,
Kenji SO
2
1岡山大学医学部津田外科教室
2岡山大学医学部病理学教室
1Tsuda's Surgical Dept., Okayama University Medical School
2Pathological Dept., Okayama University Medical School
pp.421-427
発行日 1956年6月20日
Published Date 1956/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201818
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緒言
Laborit及びHuguenardによつて始められた冬眠療法或は冬眠麻酔はその後多数の人々により発展せしめられ,一方では直視下心内手術の応用となり,又他方では所謂ショック予防の面より生体に加わるあるらゆる侵襲に応用される段階に至つている.吾々の教室では従来より心臓外科への応用を志し,その病態生理,循環遮断に就いて詳細に発表し,更に発展せしめて選択的脳冷却法による直視下心房中隔欠損縫合術に成功した.これら心臓外科への応用の研究とは別にpoor riskショック,バセドウ氏病クリーゼ等の治療に応用して来たが,これら症例の内現在迄に本法の応用にもかかわらず死亡したものが3例あり,内2例は病理解剖をなし,色々示唆に富んだ経験を得たので,これら3例の臨床経過及び病理解剖学的所見を検討し報告する.
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