Japanese
English
症例
異型大動脈絞窄症(Pre-isthmic Type)の1例
A Case of Atypical Coarctation of Aorta (Preisthmtic Type).
田口 一美
1
,
井元 進
1
,
河西 正充
1
,
増田 一彥
1
,
山田 定
1
Kazumi TAGUCHI
1
1岡山大学医学部津田外科教室
1The Dept. of Surgery Okayama Univ. Medical School
pp.57-61
発行日 1957年1月15日
Published Date 1957/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200457
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緒 言
大動脈絞窄症は欧米では症例が多いが,1-5)その殆んどは動脈管部或いはその直下に狭窄のあるAdult Typeであつて,ここに報告する様な異型大動脈絞窄症は極めて稀であるとされている。6-15)本邦では定型及び異型のもの何れも報告は少く,本報告例を含めて10例に過ぎない。16-24)この様な差異に関して民族的地域的な差異も考慮さるべきであるが,一面には本症に関する認識不足もその一因であるとされ,本邦に於ける手術症例もない現況である。吾々の報告する異型大動脈絞窄症例は無名動脈分岐部と左総頚動脈分岐部との間にあり,本邦では勿論,欧米でも報告例はなく,異型大動脈絞窄症としては本邦にては山川氏23)等の胸部大動脈絞窄症に次ぐ第二例であり,部位的には第一例であるので後述の様な理由で手術は施行出来なかつたがあえて報告する。
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