Japanese
English
特集 偶發症との救急處置
筋注麻酔の偶発症とその処置
Accidents during Anesthesia by means of Intramuscle Injection and its Treatment
江口 健男
1
,
井 昭成
1
,
森岡 亨
1
,
林田 隆輔
1
,
上塚 昭逸
1
Takeo EGUCHI
1
1熊本大学勝屋外科
12nd Surgical Department, Kumamoto University School of Medicine
pp.729-733
発行日 1955年11月20日
Published Date 1955/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201696
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I.まえがき
小児麻痺の新しい具体的解決策として,私どもが発表したオウロパンソーダ筋注麻酔は,広く一般臨床家の追試をうけ,かつ,これとほぼ同組成のバルビツール酸剤たるペントサール(ラボナール)を用いる筋注麻酔も可成の普及をみているようである.私どもは,今日まで1例の死亡例という偶発事故をみずに,300例近くの臨床経験をつみ重ねてきた.その間に,頭初全く不馴れと不注意のために起つた5例の偶発症(チアノーゼを伴つた呼吸抑制3例,呼吸停止2例)を経験したので,これを基にして,もし同様な条件の下におかれるなら,恐らく惹起される可能性ある事故乃至偶発症に対して注意を喚起し,併せて,その処置についてのべておくことは,まんざら無意味のことではなかろうと考える.
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