注射事故について・3
三角筋部筋注
赤石 英
1
1東北大学医学部・法医学教室
pp.1041-1044
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917358
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Luton(1882)が人に筋肉内注射を行って以来,筋注は臨床医学には不可欠なものになっておりますが,皮下注射よりも,手技的に容易であり,疼痛も弱く,吸収も比較的早いなどの利点があるため,大いに利用されるようになりました.
注射の少ない欧米諸国でも,抗生物質の開発以来,筋注が増えてきたといわれております.そして,日本で一般に使用されている注射剤のうち,筋注だけを指定しているものは約20%あり,さらに,皮下注や静注などとともに筋注を可としているものは,注射剤全体の約2/3に達しております.したがって,皆さんは筋注の機会が多いわけです.
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