Japanese
English
臨床
塩酸嚥下による瘢痕性幽門狹窄症の1手術例
An Operated Case of Scarred Pyloric Stenosis After Taking Swallows of Hydrochloric Acid
宮川 忠弘
1
,
佐藤 権內
1
Tadahiro MIYAKAWA
1
,
Gonnai SATO
1
1青森市東青病院外科
1Tosaei Hospital, AOMORI
pp.697-699
発行日 1955年10月20日
Published Date 1955/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201690
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塩酸,硫酸或は硝酸の如き強酸類亦は苛性加里の如き強アルカリ剤を誤飲するか或は自殺の目的に嚥下すれば重篤な急性中毒症状を呈する.此際多くは内科的治療をうけ,其の大半は急性腎臓炎肺合併症及び虚脱等のために斃れる.幸に応急療法効を奏して死を免れても,早晩食道,胃等の内壁に瘢痕性狭窄を貽し,外科的治療を必要とするに至る,腐蝕剤嚥下後起つた瘢痕性食道狭窄に関する報告例は少くないが胃幽門部に瘢痕性狭窄を来した報告例は比較的少い.私達は塩酸を自殺の目的にて嚥下し,食道狭窄次で幽門狭窄を来した1例を経験したので茲に報告する.
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