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特集 整形外科特集号
椎間板ヘルニアに対する新手術々式
A New Operative Technique for Lumbal Disc Protrusion
近藤 銳矢
1
,
藤田 栄隆
1
,
綾仁 富彌
2
Eishi KONDO
1
,
Yoshitaka FUJITA
1
,
Tomiya AYANI
2
1京都大学
2岐阜医科大学
pp.769-773
発行日 1954年11月20日
Published Date 1954/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201536
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緒言
椎間板ヘルニアに対して,之に手術的侵襲を加える場合,単に椎弓切除を行つて軟骨結節を剔出した丈では,椎間板ヘルニアによつて招来された疼痛は之によつて消失するとしても,椎弓切除術施行後術後症状として殆んど必発的に現われる腰部の不安定感や脱力感は,爾後の作業能力に重大な影響を与えるばかりでなく,本手術施行患者の等しく不満とする所である.それ故椎間板ヘルニアに対する諸家の諸術式も,挙げてこの不快な腰部後胎症の防止にその努力が傾けられ来たと称しても過言ではない.
ところで,この不快な腰部後飴症が,椎弓切除による脊柱支持力低下に起因する事は,諸家も之を認める所であり,さればこそ椎弓切除術の諸術式も,ひとえに脊柱支持力低下防止に対する改良工夫にその目標が指向されて来たわけである.
さてそれでは,この脊柱支持力低下を防止する為に,従来どの様な術式の改良工夫が試みられて来たか,それを大体3つの方針にわけて検討して見よう.
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