認定医講座
腰部椎間板ヘルニア
河端 正也
1
1虎の門病院整形外科
pp.825-831
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908146
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1.概念
腰部椎間板の退行変性により,変性髄核が周囲線維輪の亀裂部から,主として後方(後側方)に突出して,脊柱管内面に膨隆し,脊髄硬膜,神経根を圧迫刺激し,腰痛,坐骨神経痛を発症するもので,疾患としての認識は,1934年Mixter and Barr9)にさかのぼる.また,広義には,前方突出や椎体内への突出も含まれる.脊柱管内への突出が大部分であるが最近は椎間孔内や更に外側への突出も話題になっている1).しかし,頻度は低い.脱出する物質は,変性髄核のみならず,線維輪の一部も含まれることがあり11),輪状骨端核が残っている若年者では,その一部も含まれることがある.
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