綜説
頸動脈撮影の副作用について
泉 周雄
1
,
澁谷 信明
1
1慶應義塾大学医学部外科学教室
pp.645-648
発行日 1953年11月20日
Published Date 1953/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201327
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近事心臟,血管外科の発達と共に,各種血管撮影術が臨床的に價値を有していることが認められ,広く一般に行われるようになつて来た.脳外科の領域に於ても古くから頸動脈撮影が診断法の1つとして研究されて来て,既にその撮影法に関しては略々定見に達したかの感がある.即ち現在に於ては主として経皮的に施行し,造影剤としてはDiodrastを用いているのであるが,尚時に重大な結果を惹起し患者にとつても医者にとつても大きな不幸をもたらすことがある.私はこゝに最近経驗した不祥事を中心として,その副作用乃至合併症について記し,その原因について考察し,併せてその発達の跡を簡單に触れて見たいと思う.
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