特集 超音波検査の「描出不良」解決テクニック
頸動脈
中野 英貴
1
,
寺崎 英理
1小張総合病院 検査科
キーワード:
頸動脈疾患
,
頸部
,
姿勢
,
カラーDoppler超音波診断
,
パルスDoppler超音波診断
,
超音波プローブ
,
解剖学的変異
,
血管石灰化
,
動脈硬化プラーク
,
頸動脈エコー検査
Keyword:
Ultrasonography, Doppler, Pulsed
,
Carotid Artery Diseases
,
Ultrasonography, Doppler, Color
,
Neck
,
Posture
,
Ultrasonography, Carotid Arteries
,
Plaque, Atherosclerotic
,
Vascular Calcification
,
Anatomic Variation
pp.1030-1035
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.32118/J01436.2024030482
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頸動脈超音波検査における描出不良例としては,(1)石灰化が強く,超音波の特性上血管内腔が明瞭に描出されない,(2)患者の首が太く,超音波ビームがうまく入射できない,(3)分岐が高位に存在し,内頸動脈が明瞭に描出されない,(4)血管の蛇行や走行により比較的深部に血管が描出され,内腔が明瞭に描出されない,などがあげられる.このような際に,明瞭に描出されないからといって無理にゲインを上げたり,血管内腔のSTCを下げたりすると,かえって病変の見落としにつながる.解決テクニックとして,体位変換(側臥位など)や座位で検査を行うことにより,仰臥位に比べ頸部後方から超音波ビームを入射でき,広範囲での観察が可能となる.また,積極的にコンベックス型探触子へ切り替えることにより観察範囲を広く確保でき,周波数についてもリニア型探触子より低いため,比較的深部まで観察可能となる.
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