Japanese
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特集 最新の麻醉
腰椎麻醉死について
Deathes due to spinal Anesthesia
田中 正夫
1
,
鎌田 純一
1
Masao TANAKA
1
,
Junichi KAMADA
1
1大阪市立医大小沢外科
pp.539-542
発行日 1953年9月20日
Published Date 1953/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201309
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現在日本で行われている麻醉法のうち,殊に腹部手術に関しては,矢張り腰椎麻醉で行われる手術が最も多いものと思われる.勿論各病院の夫々の方針により,或は局所麻醉を主とし,又は全身麻醉を主とするものもあるが,現在の日本の経済状態,病院の人員設備等の観点より,やはり腰椎麻醉はその手技の簡單に行われ得る点,及びその麻醉効果の確実性,殊に腹筋緊張の完全な弛緩によつて腹部手術を極めて円滑に行い得る点等より,今後とも広範に施行されるものと思われる.
而し之等の利点に対して,腰椎麻醉の危險性としては,麻醉液を直接脊椎管内に注入するため.或程度以上の副作用に対しては手の施し樣なく,麻痺の進行による呼吸,循環障碍の進展によって遂に死に到る場合も時に経驗される.
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