特集 産婦人科診療の進歩
産婦人科の麻醉
安井 修平
1
1東京遞信病院産婦人科
pp.847-851
発行日 1953年12月1日
Published Date 1953/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200946
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終戰後アメリカ醫學の紹介せらるゝに及び麻醉學は學界の關心を惹き急速に研究が進められた。殊に外科領域に於ては胸部外科・腦外科・心臓外科等麻醉法が予後に重大な關係があるために一層研究が進んで居る。閉鎖循環式麻醉は勿論,分節脊髄麻醉 硬腦膜麻醉等の追試から更に從來からの腰椎麻醉に對する研究等枚擧に遑なき程である。
飜つて産婦人科領域に於ける麻醉法の動向を顧みるに之亦少なからず進歩發達して居り,過去に於て麻醉のために予後不良と思われた如き事項は今や過去の夢と化した感がある。産婦人科領域に於ける麻醉法は(1)一般開腹術の麻醉(2)人工流産の如き小手術の麻醉(3)無痛分娩に對する麻醉の3つに大別することが出來る。以下之等各項に就て考察して見ることゝする。
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