綜説
結核性甲状腺腫
岡田 一郞
1
,
鴇田 尚彥
1
,
矢內 謙
1
Ichiro OKADA
1
1東北大學醫學部桂外科教室
1Surgical Dept. of Tohoku Medical School
pp.336-340
発行日 1953年7月20日
Published Date 1953/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201258
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甲状腺が結核に侵されるという事が明らかになつたのは19世紀後半のことで,それ以前に於ては甲状腺は結核に罹らないものと考えられていた.1)2)3)4).
然るに1862年Lebert5)は全身の粟粒結核にて死亡せる患者の剖檢に際し,甲状腺にも粟粒結核を発見し,共後同樣の症例が多数報告され,急性粟粒結核のみならず慢性肺結核症に於ても見られることが知られるに至つた.然し之等は何れも病理解剖によるものであり臨床上の興味に乏しい.
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