Japanese
English
綜説
胃横行結腸合併切除手術々式の工夫
A Device of Surgical Technique Concerning to Exstirpation of Stomach and Transversecolon
中山 恒明
1
Tsuneaki NAKAYAMA
1
1千葉醫大外科
1Chiba University Medical School
pp.9-15
発行日 1953年1月20日
Published Date 1953/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201170
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
先般東京外科集談会の席上でヒルシュプルング氏病の場合のS字状結腸切除に対して種々の手術法の工夫に就いて話がありましたそれは大腸の切除手術は今日でも未だ比較的高率の死亡を示して居るからであります.しかし今日では化学藥品の進歩に依つて術後の化膿の危險は少なくなりました.從つて大腸切除と申しても廻盲部切除とS字状結腸並に直腸の切除は非常に死亡率低く安心して施行し成功する樣になつた.
そして私が施行したそれ等の術式の工夫並に成績に就いては既に発表致した所であります(廻盲部切除術々式の工夫に就いて中山恒明:臨床,1卷3号(昭23.11),結腸手術を安全に施行出来る手術法について,中山恒明手術,2卷8号(昭23.8),結腸切除の際の小腸移植に就て,中山恒明:日本臨床,6卷12号(昭23.12).前述の場合に手術成績の良い第一の理由は廻盲部の場合は切除の一方は小腸であるので吻合部の治療が非常に容易であるし下行結腸以下の場合,肛門ゾンデの挿入が可能であるので術後数日間見られる吻合部上部のガス並に糞便の蓄積を予防し得る故と考えられます.
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.