最近の外國外科
胃,十二指腸潰瘍大量出血時に於ける外科的浸襲,他
F. H. Amendola
pp.731-732
発行日 1952年11月20日
Published Date 1952/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201151
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胃,十二指腸潰瘍よりの大出血に際し救急手術を必要とする場合は左程多くはない.その適應としては主として老人で鮮血を吐血したり或は出血によるショック徴候を呈する場合が先ず挙げられる.反復出血も老人の場合は手術が必要である.下血のみで吐血のない場合は危險は比較的少ない.例えば死亡例についてみると85%が吐血を伴い,下血のみは15%である.但し幽門狹窄があると十二指腸からの大出血でも吐血を欠く.
早期手術は反復出血後の晩期手術に比し危險は遙に少ない.即ち出血開始後48時間内の手術39例では僅かに2例(5.1%)であるに対して晩期手術では15例中6例(40%)の死亡率があり,保存的療法119例中15例(12.6%)の死亡率を遙に上廻る.
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