Japanese
English
症例
嵌頓ヘルニアを合併せる腹腔睾丸廻轉症
Toasion of Abdominal testis with a Symptom of Hernia Incarzelata
田中 信吾
1
,
志水 政純
1
,
飯田 忠夫
1
Shingo TANAKA
1
,
Masazumi SIMIZU
1
,
Tadao IIDA
1
1公立八鹿病院
1Yōka Hospital
pp.416-417
発行日 1952年8月20日
Published Date 1952/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201077
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睾丸廻轉症は初め1840年Delasiauveが精系捻轉症と名付けて報告し,その後Follin, Scarengio等によつても報告された.1885年Nicolandiがその発生機轉の研究を発表してから逐次報告例が増し1913年にはUfferdujiは80例を報告して停留睾丸との関係について記し挙睾筋が発生機轉に関係しているのではないかと述べた.1927年Ormondは150例を集め,このうち69%は停留睾丸であつたと云い,又1933年Helleaは300例の多くについて報告した.
さて本邦では1905年山村氏が乳兒の睾丸肉腫に合併した1例を報告したのが始まりで,以後桑原,阿部,中島氏等が各1例を,又1924年西川氏が4例を報告,その後逐次症例増加し1948年清水氏は自驗2例を加えた本邦例65例の統計的観察を行つて居るがその後には私等の寡聞未だ追加症例を知らない.茲に最近経驗したやゝ趣を異にした1例を報告せんとす.
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