Japanese
English
特集 Cancer・2
皮膚癌
Cutaneous Cancer
山下 久雄
1
,
宮坂 知治
1
Hisao YAMASHITA
1
,
Tomoharu MIYASAKA
1
1慶應義塾大學醫學專門部
1Medical School attached to tho Keiō-Univ.
pp.239-246
発行日 1950年5月20日
Published Date 1950/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200645
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緒言
皮膚癌は多くの場合すぐ体表に現れるから直接見ることが出来,之は触知し得るので,非常に早期に発見されるのが通常であるが,視診,触診のみでは他の皮膚疾患特に前癌状態との鑑別が容易でなく,意外に進行してから吾々の外来に来る事が多いのである. 吾國に皮膚癌が非常に少いことも看のがされ易い一因であるが,早期に確実な診断を下し得れば其の治療成績は極めて良好であつて,皮膚癌など恐るゝに足らないのであるから,現在以上に早期診断が得られる樣に一般の注意を大いに喚起したい.
癌研放射線科及び慶應中野病院放射線科に於て過去15年間に125例の皮膚癌及び3例の皮膚肉腫を治療したので,その経驗を基礎として些か皮膚癌の臨床について述べよう.
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