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直腸癌の誤診されたエスチオメーヌの1例
小堀 董
1
1岡山醫科大學第一外科教室
pp.486-489
発行日 1948年12月20日
Published Date 1948/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200398
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緒言
外陰部及びその附近,即ち會陰,肛門,直腸に生ずる極めて慢性難治の侵蝕性潰瘍並に象皮病様變化,直腸狹窄を招來する1症候群を今日一般にエスチオメーヌと呼んで居る。
本症の成因本態に關しては古來種々論ぜられ,或は結核に,或は梅毒に,或は非特異性細菌に,或は淋菌に,その原因を求められて來たが,1928年Frei氏が本症患者にFrei反應を試み,悉く陽性成績を得て所謂,第四性病と極めて密接なる關係にある事を報告して以來,多數の追試が行はれ今日ではエスチオメーヌなるものは鼠蹊部淋巴腺肉芽腫に屬するもので,その一異型或は末梢症状群である事が認められるに到つた。
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