臨牀例
横隔膜筋層に原發せしと惟はるゝ膿瘍
川島 四十三
1
1京都府立醫科大學外科教室
pp.119-123
発行日 1948年3月20日
Published Date 1948/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
横隔膜下膿瘍並に肝臓膿瘍は吾人の屡ゞ遭遇する疾患である。然乍ら肝臓膿瘍の中,其左葉に發するものは甚だ尠く,統計を見るに右葉の41.8%(Ochsner)75%(濱崎)69.5%(須崎)に比し,左葉に於ては4.8%,14.02%,7.5%なる數字を示している。余は偶ゞ肝左葉膿瘍の疑ひの下に手術し,術中横隔膜下膿瘍を疑ひ,術後X線撮影により横隔膜其のものに異常なる陰影を認めた稀有なる一症例に遭遇したので茲に報告せんとする。
Copyright © 1948, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.