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臨床報告
トラスツズマブ再投与時,インフュージョンリアクション後にたこつぼ心筋症を発症したHER2陽性進行乳癌の1例
A case of Takotsubo cardiomyopathy after infusion reaction on re-administration of trastuzumab for HER2 positive advanced breast cancer
宮里 恵子
1
,
蔵下 要
1
,
山口 崇之
1
Keiko MIYAZATO
1
1浦添総合病院乳腺センター
キーワード:
トラスツズマブ
,
たこつぼ心筋症
,
インフュージョンリアクション
Keyword:
トラスツズマブ
,
たこつぼ心筋症
,
インフュージョンリアクション
pp.1136-1139
発行日 2014年9月20日
Published Date 2014/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105189
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要旨
症例はHER2陽性転移乳癌を有する80歳代の女性.2年前にトラスツズマブ投与後,同剤を中止し他剤に変更し,半年前にトラスツズマブ再投与の方針となった.再投与時,悪寒,頻脈に引き続き,胸痛,ST上昇が出現した.著明な左室駆出率低下を認めたが,冠動脈の有意狭窄はなく,たこつぼ心筋症の診断であった.心機能の回復は速やかで,インフュージョンリアクション(IR)を引き金として心筋症を発症したと考えられた.トラスツズマブ投与による心機能低下は知られるが,たこつぼ心筋症発症の報告は稀である.同剤の休薬後の再投与時はIR発症への注意が必要である.
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