Japanese
English
臨床報告
回盲部子宮内膜症による成人腸重積症の1手術例
A case report of intussusception caused by endometriosis of the ileocecum
渡辺 めぐみ
1
,
林 同輔
2
,
松村 年久
2
,
野中 泰幸
2
,
黒瀬 通弘
2
,
徳田 直彦
2
Megumi WATANABE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
2津山中央病院外科
キーワード:
腸重積
,
子宮内膜症
,
回盲部
Keyword:
腸重積
,
子宮内膜症
,
回盲部
pp.1361-1365
発行日 2013年11月20日
Published Date 2013/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104845
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要旨
症例は48歳の女性で,嘔吐と下痢を主訴に受診した.造影CT検査で腸重積と診断し,注腸造影を行ったが,完全に整復できず手術を行った.手術時,回盲部は盲腸と虫垂が一塊となっており,回盲部切除術を施行した.術中迅速病理診断では壁在リンパ節に子宮内膜症の所見があったが,悪性像は認めず,回盲部子宮内膜症と診断した.成人腸重積症は比較的稀な疾患で,器質的疾患が原因であることが多い.本症例のように回盲部子宮内膜症を原因とすることは極めて稀で,わが国の報告例は自験例を含めて18例であった.本症例では術中迅速病理診断にて確定診断を得られたため,リンパ節郭清を行わず,過大手術を避けることができた.
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