特集 術前画像診断のポイントと術中解剖認識
Ⅵ.乳腺
良性疾患・葉状腫瘍
高丸 智子
1
,
明石 定子
1
Tomoko TAKAMARU
1
1昭和大学乳腺外科学教室
pp.263-270
発行日 2013年10月22日
Published Date 2013/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104818
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乳腺の良性疾患は種類が多く,診断も多岐にわたる.マンモグラフィや超音波などの画像上,良性であるとの診断が容易なものから,悪性と鑑別困難なものまで様々である.
現在では,乳腺疾患の各種画像診断の進歩や,吸引式針生検によってより大きな組織片の採取が経皮的に可能となってきたことなどにより,診断目的で外科的手術が行われる機会は限られてきている.画像診断,細胞診,針生検では良悪の鑑別が困難である病変や,摘出生検が診断と治療を兼ねる葉状腫瘍や若年性線維腺腫などが適応となりうる1).また,膿瘍などの炎症性疾患の場合には,治療目的で外科的な処置が行われることがある.
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