特集 術前画像診断のポイントと術中解剖認識
Ⅲ.小腸・虫垂・大腸
結腸進行癌
奥田 準二
1
,
田中 慶太朗
1
,
近藤 圭策
1
,
山本 誠士
1
,
石井 正嗣
1
,
濱元 宏喜
1
,
二瓶 憲
1
,
内山 和久
1
Junji OKUDA
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
pp.130-135
発行日 2013年10月22日
Published Date 2013/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104797
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
術前に必要な基本の画像 結腸進行癌の基本的な術前画像検査として,原発巣の性状・程度や部位の確認などに大腸内視鏡検査と注腸検査が,肝臓や肺などへの遠隔転移や腫瘍周囲浸潤・リンパ節腫大の検索にCT検査が挙げられる.さらに,肝転移が疑われれば造影MRIによる精査が有用とされている.また,通常のCT検査で明らかでない肺・リンパ節や腹膜などへの転移の精査としてPET/CT検査が用いられるが,造影剤アレルギーで造影CT検査の行えない患者に対する転移検索としても有用である.
一方で,低侵襲手術として導入された腹腔鏡下手術は,近年,多くの施設で結腸進行癌にも適用されるようになった.ただし,腹腔鏡下手術では触診が行えないなど,開腹手術よりも難易度が高いとされており,結腸進行癌に適用する際には安全で的確なリンパ節郭清・腫瘍支配血管処理,十分なsurgical marginの確保など根治性を損なわない手技が必須となる.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.