特集 術前画像診断のポイントと術中解剖認識
Ⅲ.小腸・虫垂・大腸
小腸腫瘍
大熊 誠尚
1
,
矢永 勝彦
1
Masahisa OHKUMA
1
1東京慈恵会医科大学外科学講座消化器外科
pp.108-113
発行日 2013年10月22日
Published Date 2013/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104794
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はじめに
かつて,小腸腫瘍が疑われた際の診断法はX線診断法がその中心であった.近年,ダブルバルーン内視鏡(DBE)やカプセル内視鏡(CE)の開発によって全小腸の内視鏡検査が可能となり,小腸腫瘍の診断は大きな転換期を迎えている.
一方で,小腸の全体像を捉えることのできる小腸造影の意義は大きく,またCTやMRIなどの断層画像は内視鏡では評価できない管腔外の情報を描出できる.特に,CTの進歩により広範囲,高精細な画像の撮影や三次元画像の作製が可能となった.今後,小腸腫瘍の診断,治療方針の決定において画像検査の担う役割が大きくなってくると予想される.
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