Japanese
English
臨床報告
リウマチ性多発筋痛症を併発した早期胃癌の1例
A case of early gastric cancer accompanied by polymyalgia rheumatica
尾辻 和尊
1
,
上田 哲也
1
,
吉澤 奈央
1
,
森田 薫
2
,
岩崎 由希子
2
,
瀬戸 泰之
1
Kazutaka OTSUJI
1
1東京大学医学部附属病院胃食道外科
2東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科
キーワード:
早期胃癌
,
リウマチ性多発筋痛症
,
PMR
,
paraneoplastic PMR syndrome
Keyword:
早期胃癌
,
リウマチ性多発筋痛症
,
PMR
,
paraneoplastic PMR syndrome
pp.1255-1259
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104764
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要旨
症例は生来健康な69歳,男性.上下肢の疼痛・可動域制限,発熱,四肢の浮腫を主訴に近医を受診した.進行性の貧血も認められたため,上部消化管内視鏡検査を行った.胃癌を疑う隆起性病変を指摘され,当科へ紹介された.精査の結果,リウマチ性多発筋痛症(PMR)またはparaneoplastic PMR syndromeと,胃癌の診断に至った.ステロイド内服を開始したところ,上下肢の疼痛・可動域制限は改善し,内服9日目に幽門側胃切除術を施行後,症状はさらに改善した.なお,病理診断はT1b(sm)の早期胃癌であった.PMRの悪性腫瘍併発は内科領域では広く知られているが,わが国での報告は少なく,本症例はPMRと早期胃癌の併発の報告としては本邦初と考えられる.
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