Japanese
English
臨床報告
小腸間膜原発paragangliomaの1例
A case of a paraganglioma arising in the mesentery
小倉 由起子
1
,
山崎 一馬
1
,
児玉 多曜
1
,
近藤 悟
1
,
赤池 康
2
Kazuma YAMAZAKI
1
1とちぎメディカルセンター下都賀総合病院外科
2とちぎメディカルセンター下都賀総合病院病理科
キーワード:
小腸間膜原発paraganglioma
,
褐色細胞腫
,
非上皮性腫瘍
Keyword:
小腸間膜原発paraganglioma
,
褐色細胞腫
,
非上皮性腫瘍
pp.975-979
発行日 2013年8月20日
Published Date 2013/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104687
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要旨
患者は70歳,男性.黒色便と貧血があり,CT検査で小腸腫瘍が疑われ,精査目的にて当科を紹介された.画像検査にて左腹腔内に不均一に造影される約10 cm径の腫瘤あり,小腸造影で空腸上部に不正狭窄像を認め,内視鏡で同部に易出血性3型腫瘍を認めた.小腸間膜原発の非上皮性悪性腫瘍の診断で,上部空腸切除術と結腸部分切除術により一塊に切除した.八つ頭状の腫瘍は13×11 cmで,空腸内腔に浸潤・露出していた.病理組織検査では極めて稀な小腸間膜原発paragangliomaと診断された.本症の20~30%が悪性と考えられているが,有効な化学療法の報告はなく,外科治療では原発巣や転移巣の完全切除が重要であり,再発巣についても積極的に切除すべきであろう.
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