Japanese
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臨床報告
膵頭十二指腸切除後に肝転移をきたした膵神経内分泌腫瘍に対して肝右葉切除術を施行した1例
Right hepatectomy for liver metastases of a pancreatic neuroendocrine tumor after a pancreaticoduodenectomy
大森 一郎
1
,
大石 幸一
2
,
小橋 俊彦
2
,
真次 康弘
2
,
中原 英樹
2
,
板本 敏行
2
Ichiro OOMORI
1
1安佐市民病院外科
2県立広島病院消化器乳腺移植外科
キーワード:
膵神経内分泌腫瘍
,
肝転移
,
膵頭十二指腸切除
,
肝葉切除
Keyword:
膵神経内分泌腫瘍
,
肝転移
,
膵頭十二指腸切除
,
肝葉切除
pp.971-974
発行日 2013年8月20日
Published Date 2013/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104686
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要旨
症例は64歳,女性.膵神経内分泌腫瘍(pNET)に対する膵頭十二指腸切除術(PD)術後4年5か月目のCT,MRI検査にて肝右葉に多発する肝腫瘍を認め,肝右葉切除を施行した.術後に潰瘍出血を認めたが,保存的加療にて軽快し,術後第36病日に退院となった.術後5か月目に施行したMRI検査にて尾状葉に3 mm大の再発病変を認めたため,オクトレオチドの投与を開始した.その後も病変の増大や新病変の出現を認めず,術後3年1か月現在,外来にて経過観察中である.PD術後の症例に対する肝葉切除の安全性や予後に関しては不明な点もあるが,神経内分泌腫瘍(NET)の肝転移に対する肝切除の有用性は複数報告されており,PD術後のpNET肝転移に対する肝葉切除は有用と考える.
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