勤務医コラム・48
ジェネリック事件
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.575
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104586
- 販売していません
- 文献概要
一般に,外科医は内科医に比べて薬剤に無頓着だ.私も御多聞に漏れず,何も知らなかった.手術という問題解決方法を知っているがゆえに,薬剤に対しては無関心であった.ジェネリック薬品についても,①「医療費抑制のためにどんどん導入すべきだ」とか,②「薬効や副作用の面で問題があり,導入は慎重にすべきだ」などの議論があることは知っていたが,他人事のように感じていた.
ところが,そんな私の無関心を吹きとばす事件が持ち上がった.10年くらい前の話です.肝右葉切除術を予定していた65歳の男性が,抗血小板剤のジェネリック薬品を内服しているのを見逃して,ope当日の朝に気付いて延期したことがあったのです.冷汗がタラーと流れました.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.