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特集 一般外科医が知っておくべき小児患者への対応
知っておきたい疾患と治療のポイント
小児の急性虫垂炎―その診断と最近の治療
Diagnosis and current treatment of acute appendicitis in children
黒岩 実
1
,
柴田 祐充子
1
,
岩崎 維和夫
1
Minoru KUROIWA
1
1東邦大学医療センター大森病院小児外科
pp.536-539
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104565
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【ポイント】
◆小児の急性虫垂炎は,小児が成長・発達過程にあることや同様症状を呈する疾患の存在などから成人に比べて診断が困難で,穿孔をきたしやすい.
◆診断は身体所見や血液検査成績を参考にして,超音波検査によって虫垂炎の直接所見(腫大虫垂)を描出することで確定する.不必要な手術を回避し,穿孔させないため,疑診例では経時的に診察(検査)して経過を追う(active observation)必要がある.
◆近年,治療は多様化しており,膿瘍形成例のみならず,非穿孔性虫垂炎においても保存治療が行われる.しかし,その適応と有効性,保存治療後の待機的虫垂切除の是非および入院期間の延長と医療コストの増大など,解決すべき問題が残っている.
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