勤務医コラム・44
専門医試験―私の場合
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.119
発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104438
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- 文献概要
今はどういうシステムになっているのか知りませんが,草創期の消化器外科専門医試験はかなり難しかったです.博士号,論文,学会発表,術者経験などのハードルが色々あって,受験資格を得ること自体が大変だったという思い出があります.
実際に受けに行ってみると,外科学会や消化器外科学会のパネリストとしてよくお見受けするような各大学の講師・助教授クラスの先生方がゴロゴロいて,自分も有名人の仲間入りをしたような錯覚に陥ったものです.「どこそこ大学助教授のだれそれ先生が落ちたらしい」などのウワサも飛びかって,生きた心地のしない二日間.その頃は毎日,手術手術で忙しく,当日朝の飛行機で会場へすべり込んだ.何の準備もしていない.実際,試験問題が公開されていないので,対策の打ちようもないのです.
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