Japanese
English
臨床報告
ProGRPが高値を示した多発性肺カルチノイドの1例
A case of multiple pulmonary carcinoids with an abnormally elevated level of serum ProGRP
和久 利彦
1
,
勝部 亮一
1
,
大多和 泰幸
1
,
佐藤 直広
1
,
神原 健
1
,
剱持 雅一
1
Toshihiko WAKU
1
1公立学校共済組合中国中央病院外科
キーワード:
非定型カルチノイド
,
多発性肺カルチノイド
,
ProGRP
Keyword:
非定型カルチノイド
,
多発性肺カルチノイド
,
ProGRP
pp.579-583
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104049
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要旨
66歳,女性.検診で胸部異常陰影を指摘され当院を受診した.胸部CT検査で右上葉,右中葉,左舌区に結節を認めた.気管支鏡検査,PET検査で診断ができず舌区部分切除を施行した.腫瘤内は隣接する形で大小の結節性病変が一つの病巣となっており,それぞれの結節は定型カルチノイド,spindle cell,非定型カルチノイド,tumorletなどの違った組織型で構成されていた.免疫染色ではChromogranin A,Synaptophysin,CD56が陽性であった.多彩な組織像を呈した肺カルチノイドと診断し,両肺多発発生が疑われた.術後測定したProGRP値は210pg/mlと高値を示した.初回手術2か月後に右上葉部分切除・右中葉切除を施行した.いずれの結節も非定型肺カルチノイドと診断され,多発性肺カルチノイドと最終診断した.
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