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特集 肝胆膵外科手術における術中トラブル―その予防と対処のポイント
〔肝切除〕
肝脱転時の下大静脈および副腎からの出血
IVC or adrenal hemorrhage management during temporary right hepatic lobe displacement
北 順二
1
,
窪田 敬一
1
Junji KITA
1
1獨協医科大学第二外科
pp.176-182
発行日 2012年2月20日
Published Date 2012/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103940
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【ポイント】
◆右副腎からの出血を防止するには,第一助手による肝右葉の脱転に過度の緊張がかからないように注意を促すことである.また,切離の前に副腎を囲むように下大静脈に沿い絹糸をかけておき,出血の際に結紮対応ができるようにしておくことも重要である.出血した場合は,縫合止血で対応することとなる.
◆下大静脈からの出血は,短肝静脈や下右肝静脈に対しての剝離が不十分で,かつ粗雑であることがほとんどである.丁寧な剝離と確実な縫合を行い,無用な出血を避けなければならない.
◆再肝切除症例や巨大腫瘍症例などでは,組織の硬さや視野確保に問題が生じるため,さらに高難度の剝離操作が要求される.
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