Japanese
English
臨床報告
回盲部に連続して二つの異なる形態でみられた悪性リンパ腫の1例
A case of malignant terminal ileum-to-cecum lymphoma taking two forms
石丸 綾子
1
,
石黒 陽
1
,
勝浦 康光
1
,
福島 文典
1
,
中山 順今
2
Ayako ISHIMARU
1
1五香病院外科
2鎌ヶ谷総合病院病理
キーワード:
小腸悪性リンパ腫
,
回腸末端
,
DLBL
Keyword:
小腸悪性リンパ腫
,
回腸末端
,
DLBL
pp.1678-1682
発行日 2011年12月20日
Published Date 2011/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103884
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要旨
消化管悪性リンパ腫のなかで小腸悪性リンパ腫は胃に次いで多いが,胃悪性リンパ腫に比べ診断がなされた時点で進行している場合が多く,予後は不良といわれる.本症例は腹痛精査のため下部内視鏡検査を行ったが,Bauhin弁が硬く腫大して回腸末端への挿入ができず,術前に診断は得られなかった.手術による病理組織検査で悪性リンパ腫の診断を得た.病変は腫大したBauhin弁とこれに接する回腸末端の潰瘍で,病理組織像は同一であったことから回腸末端に発生した腫瘍が発育のための血行を求めてBauhin弁に進展したものと思われる.回腸末端は小腸悪性リンパ腫の好発部位であるため,下部内視鏡検査でこの部位までの観察は必須である.
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