特集 外科医のための最新癌薬物療法
Ⅰ章 臓器別薬物療法
6.GIST―③進行・再発(切除不能を含む)治療
神田 達夫
1
,
石川 卓
2
,
畠山 勝義
1
Tatsuo KANDA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野
2新潟大学医歯学総合病院腫瘍センター
pp.156-160
発行日 2011年10月22日
Published Date 2011/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103799
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治療アルゴリズム
アルゴリズム
転移・再発性消化管間質腫瘍(GIST)の治療アルゴリズムを図1に示す.転移・再発性GIST治療の第一選択薬はイマチニブ・メシル酸塩(グリベック®)である.イマチニブ・メシル酸塩(以下イマチニブ)はKITキナーゼを阻害するチロシンキナーゼ阻害薬であり,KITキナーゼの恒常的活性化を原因とするGISTに高い効果を発揮する.
イマチニブが無効の場合にはスニチニブ・リンゴ酸塩(スーテント®)が使用される.スニチニブ・リンゴ酸塩(以下スニチニブ)はKITキナーゼ以外に血管内皮成長因子受容体(VEGFR)にも阻害作用をもつチロシンキナーゼ阻害薬である.
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