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あとがき
畠山 勝義
pp.998
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103659
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この3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(のちに東日本大震災と改称された)は東日本広範囲の東北・関東の太平洋側を襲った巨大地震で,マグニチュード9.0と本邦の観測史上最大の地震となった.この地震のため巨大津波が発生し,また,福島第一原子力発電所の被災事故も相まって,三重の大惨事となった.
私どもの新潟大学医歯学総合病院も地震の約1時間後にはDMATを2組派遣し,福島県や宮城県で急性期医療に従事してもらったが,その報告では,トリアージ黒(死亡)の方がほとんどだったとのことであった(その後の調査では死因の約92%は水死であったと報告されている.それだけ津波による犠牲者が多かったことを示している).その後は通常の医療支援チームを約1か月の予定で岩手県宮古市に派遣している.また,新潟県は福島県から約8,800人の被災者・避難者を受け入れており,この方々の医療支援も必要とされている.
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