Japanese
English
臨床報告
広範囲胃切除術およびBillroth-Ⅱ法再建術後の輸入脚内に流入した魚骨による十二指腸穿孔の1例
A case of penetration through the duodenum by an ingested fish bone after partial gastrectomy with Billroth-Ⅱ reconstruction
藤井 一博
1
,
遠藤 和伸
1
,
亀田 久仁郎
1
,
杉浦 浩朗
1
,
長嶺 弘太郎
1
,
久保 章
1
Kazuhiro FUJII
1
1横須賀市立市民病院外科
キーワード:
魚骨
,
十二指腸穿孔
,
Billroth-Ⅱ法再建術後
Keyword:
魚骨
,
十二指腸穿孔
,
Billroth-Ⅱ法再建術後
pp.835-838
発行日 2011年6月20日
Published Date 2011/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103605
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要旨
患者は80歳の男性で,腹痛を主訴に来院した.腹部身体所見では,上腹部正中に筋性防御を伴う圧痛を認めた.腹部単純CTで十二指腸内にhigh densityの線状陰影と,十二指腸周囲の後腹膜内にairの存在を認めた.異物による十二指腸穿孔と診断し,手術を施行した.開腹所見で,十二指腸球部に壁外へ突出する魚骨を認めた.これを除去し,穿孔部を縫合閉鎖したのち,十分に洗浄してドレーンを留置し閉腹した.広範囲胃切除術およびBillroth-Ⅱ法再建術後の輸入脚内に魚骨による穿孔をきたした症例はわが国ではほかに報告がなく,きわめて稀であるため,文献的考察を加えて報告する.
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