Japanese
English
臨床報告
MDCTが早期診断に有用であった魚骨による空腸穿孔の1例
A case of jejunal perforation by fishbone ingestion quickly diagnosed by MDCT
池田 直哉
1
,
高久 秀哉
1
,
長倉 成憲
1
,
鈴木 俊繁
1
,
齊藤 英俊
1
Naoya IKEDA
1
1水戸済生会総合病院外科
キーワード:
魚骨
,
消化管穿孔
,
MDCT
Keyword:
魚骨
,
消化管穿孔
,
MDCT
pp.131-134
発行日 2010年1月20日
Published Date 2010/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102945
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要旨:患者は71歳,男性で,右下腹部痛を主訴に来院した.腹膜刺激徴候があり,急性虫垂炎が疑われた.腹部multi-detector-row CT(MDCT)の水平断で,虫垂の腫大はなく,小腸内に連続する点状石灰化を認めた.3次元再構成像を作成し,矢状断で石灰化は約3cm長の線状構造物であった.再度の問診でタラ(鱈)を前夜食べていたことから,魚骨による小腸穿孔と診断して手術を行った.手術所見では,長さ3cmの魚骨が空腸壁を貫通していた.穿孔部位を一期的に縫合閉鎖した.術後経過は良好であった.魚骨による消化管穿孔の早期診断には経口摂取状況の問診とともに,腹部MDCTの3次元再構成像が有用であると考えられた.
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