Japanese
English
臨床報告
鳥骨による十二指腸穿孔の1例
A case of perforation of the duodenum caused by a chicken bone
太田 竜
1
,
関川 浩司
1
,
後藤 学
1
,
北村 雅也
1
,
河原 祐一
1
,
高橋 保正
1
Ryo OHTA
1
1川崎幸病院消化器病センター外科
キーワード:
消化管異物
,
十二指腸穿孔
,
鳥骨
Keyword:
消化管異物
,
十二指腸穿孔
,
鳥骨
pp.1179-1182
発行日 2012年9月20日
Published Date 2012/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104226
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
患者は70歳代,男性.右側腹部痛を主訴とし,当院を紹介された.右季肋部に圧痛を認め,血液検査では炎症所見高値を呈していた.腹部CT検査で十二指腸下行脚周囲にfree airを認めた.消化管穿孔の診断で緊急手術を行った.十二指腸を授動すると,下行脚背側を貫通する4cm長の棒状異物が存在した.異物を除去して穿孔部を縫合閉鎖し,大網を被覆した.十二指腸液ドレナージ目的で経胃的十二指腸減圧チューブを留置し,胆汁ドレナージ目的で胆囊摘出術を行ってCチューブを留置した.異物は食歴から鳥骨と推察された.原因不明の消化管穿孔においては異物誤嚥も念頭に置き,詳細な病歴聴取と慎重な画像診断が必要であると考えられた.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.