Japanese
English
臨床報告
術前に自然に解除されたS状結腸癌腸重積症の1手術例
A case of intussusception caused by sigmoid colon cancer spontaneously reduced before operation
白下 英史
1,2
,
板東 登志雄
2
,
有田 毅
2
,
猪股 雅史
1
,
白石 憲男
1
,
北野 正剛
1
Hidefumi SHIROSHITA
1,2
1大分大学医学部第1外科
2有田胃腸病院外科
キーワード:
成人腸重積症
,
大腸癌
,
自然解除
Keyword:
成人腸重積症
,
大腸癌
,
自然解除
pp.539-542
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103527
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要旨
患者は81歳,女性.下血を主訴に受診した.直腸指診で肛門縁から約3cmの位置に表面平滑で軟らかい腫瘤を触知した.大腸内視鏡検査では直腸内に粘膜下腫瘍様の病変を認め,その口側には急峻な立ち上がりを示す凹凸不整な隆起性病変を認めた.内腔は保たれていた.腹部CT検査では同心円状,層状の構造物を認めた.一部に壁肥厚を認め,腫瘍性病変を先進とする腸重積と診断した.翌日に注腸造影を行ったところ,重積は解除されており,S状結腸に半周性の2型病変を認めた.手術はS状結腸切除術を行った.切除標本では40×30mm大の2型腫瘍を認め,病理組織学的には高分化型腺癌,深達度MPと診断された.術後経過は良好であった.
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