Japanese
English
臨床報告
発見から15年間に増大し十二指腸への脱出を認めた胃GISTの1例
A case of gastric GIST growing during 15 years of follow-up and prolapsing into the duodenum
香山 誠司
1
,
津野 吉裕
1
,
牧野 成人
2
,
岩渕 三哉
3
Seiji KAYAMA
1
1阿賀野市立水原郷病院外科
2厚生連長岡中央綜合病院外科
3新潟大学医学部保健学科
キーワード:
胃GIST
,
十二指腸脱出
,
長期経過観察
Keyword:
胃GIST
,
十二指腸脱出
,
長期経過観察
pp.533-537
発行日 2011年4月20日
Published Date 2011/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103525
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要旨
症例は57歳,男性.1991年,胃内視鏡にて幽門部に径約3cmの粘膜下腫瘍を指摘され,経過観察となったが,1993年以後,受診しなくなった.2003年,脳出血にて入院中に急性胆囊炎を併発したときに胃内視鏡を行い,粘膜下腫瘍を指摘された.2005年,胃内視鏡にて腫瘍の十二指腸への脱出を示唆する所見を認めたが,無症状のため経過観察となった.2006年,胃内視鏡,上部消化管造影,腹部造影CTにて腫瘍は径5.5cmと増大していたため,幽門側胃切除術を行った.腫瘍は5.5×4.5×2.0cmで組織学的に紡錘型の腫瘍細胞の束状の増生を認め,c-kit陽性,核分裂像0.5個/50HPFで,中リスクの胃GISTと診断された.術後4年経過した現在,再発を認めていない.
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