Japanese
English
臨床報告
虫垂粘液囊胞腺癌によって腸重積をきたした1症例
A case of colon intussusception associated with vermiform appendix mucinous cystadenocarcinoma
小西 啓夫
1
,
小池 浩志
1
,
山口 明浩
1
,
菅沼 泰
1
Hiroo KONISHI
1
1公立山城病院外科
キーワード:
虫垂粘液囊腫
,
虫垂粘液囊胞腺癌
,
腸重積
Keyword:
虫垂粘液囊腫
,
虫垂粘液囊胞腺癌
,
腸重積
pp.1563-1566
発行日 2011年11月20日
Published Date 2011/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103853
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要旨
患者は78歳,女性.心窩部痛を主訴に近医を受診し,精査・加療目的で当院を紹介され受診した.腹部CTで横行結腸内に囊胞性腫瘤を先進部とする腸重積の所見を認めた.下部消化管内視鏡で腸重積を整復したのち,再度,CTを施行して径40mmほどの虫垂粘液囊腫と診断した.治療は待機的に開腹術を行い,悪性の可能性も考慮して右半結腸切除術およびD3郭清を施行した.病理組織学的診断で虫垂粘液囊胞腺癌と診断された.同腫瘍が原因となる腸重積は比較的稀である.治療は切除術が基本であるが,腹膜偽粘液腫をきたさないことが重要である.そのため,腸重積の整復の必要性や腸管の切除範囲などを考慮する必要がある.
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