Japanese
English
臨床報告
胃軸捻転症を併発し吐血により発症したMorgagni孔ヘルニアの1例
A case of Morgagni's hernia with gastric volvulus diagnosed from hematemesis
大谷 弘樹
1
,
小林 成行
1
,
久保 雅俊
1
,
宇高 徹総
1
,
水田 稔
1
,
白川 和豊
1
Hiroki OHTANI
1
1三豊総合病院外科
キーワード:
Morgagni孔ヘルニア
,
吐血
,
胃軸捻転症
Keyword:
Morgagni孔ヘルニア
,
吐血
,
胃軸捻転症
pp.237-241
発行日 2011年2月20日
Published Date 2011/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103435
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要旨
Morgagni孔ヘルニアは,横隔膜ヘルニアのなかでは比較的稀な疾患の一つである.今回,胃軸捻転を併発し吐血にて発症したMorgagni孔ヘルニアの1例を経験したので報告する.症例は86歳女性.数日前より吐血を繰り返し,近医を受診した.上部消化管内視鏡検査にて胃炎による消化管出血を認め,胃体部から前庭部にかけて狭窄を認めた.腹部CT検査では,右胸骨後方のヘルニア門より胃と大腸が胸腔内に陥入していた.以上より,Morgagni孔ヘルニアと診断し手術を施行した.右胸骨後面に4×3cm大のヘルニア門がみられ,横行結腸のみの脱出を認めた.腹腔内に還納後,ヘルニア囊を反転し切除後にヘルニア門を単純縫合閉鎖した.
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