Japanese
English
特集 「出血量ゼロ」をめざした消化管癌の内視鏡下手術
〔結腸癌〕
腹腔鏡下左半結腸切除/S状結腸切除術―出血量を最小限にするための手順と止血のコツ
Technique for pitfall of laparoscopic left hemicolectomy and sigmoidectomy
花井 恒一
1
,
前田 耕太郎
1
,
升森 宏次
1
,
松岡 宏
1
,
勝野 秀稔
1
Tsunekazu HANAI
1
1藤田保健衛生大学下部消化管外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
左半結腸切除術
,
S状結腸切除
,
合併症
,
予防と対処法
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
左半結腸切除術
,
S状結腸切除
,
合併症
,
予防と対処法
pp.1654-1661
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103348
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要旨:大腸癌手術の原則は,膜構造を維持し癌細胞散布をさせないようにen-blockに切除を行うことである.この原則を守り,視野が限られる腹腔鏡下大腸切除術を円滑に進めるには,出血をコントロールしながら膜構造を維持した手術を行うことが重要である.そのポイントは,①中小血管,実質臓器,間膜構造などの解剖学的位置関係を十分理解し,出血しやすい部位を把握しておくこと,②腹腔鏡下手術の特徴に配慮した,鉗子やエネルギー源の器具の適切な選択や手技を行うこと,③助手との連携によって,良好な視野展開で手術を進める,④細かな血管でも止血する,⑤出血時には出血源や出血量に応じた適切な器具を選択し,止血を的確に行うこと,などである.これらを遵守することで,癌手術の原則を守った腹腔鏡下手術が可能となる.
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