特集 外科医のための大腸癌の診断と治療
2.大腸癌の診断
拡大観察―pit pattern,NBIを含めて
工藤 進英
1
,
和田 祥城
1
Shinei KUDO
1
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
pp.45-53
発行日 2010年10月22日
Published Date 2010/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103248
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
■色素拡大内視鏡:大腸のpit patternは,I型,II型,IIIL型,IIIS型,IV型,V型の6つに分類される.V型はさらにVI型,VN型に亜分類され,癌腺管の増殖によってpitが不規則になった状態がVI型,さらに癌の粘膜下層への深部浸潤によってdesmoplastic reactionが露出した状態がVN型である.
■NBI拡大内視鏡:大腸のvascular patternは,normal,faint,network,dense,irregular,sparseの6つに分類される.Irregular patternは隆起型,sparse patternは陥凹型の癌,特にSM深部浸潤癌に特徴的な所見であるが,治療方針の決定の際にはpit pattern診断を併用することが望ましい.
■拡大内視鏡観察の方法:拡大観察の際には,病変固有の特徴を捉えながら,遠景から近景へ拡大率を徐々に上昇させて計画性のある観察を行うことが重要である.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.