Japanese
English
臨床報告
右大腿ヘルニア嵌頓と,魚骨が原因と考えられる左閉鎖孔ヘルニア嵌頓イレウスが併存した1例
A case of intestinal strangulating obstruction due to left obturator hernia incarceration by a fish bone and right femoral hernia incarceration
西田 十紀人
1
,
宮田 吉晴
1
,
藤田 敏忠
1
,
角 泰雄
1
,
生田 肇
1
Tokihito NISHIDA
1
1市立加西病院外科
キーワード:
大腿ヘルニア嵌頓
,
閉鎖孔ヘルニア嵌頓
,
小腸絞扼性イレウス
,
魚骨
Keyword:
大腿ヘルニア嵌頓
,
閉鎖孔ヘルニア嵌頓
,
小腸絞扼性イレウス
,
魚骨
pp.1291-1294
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103191
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要旨:患者は69歳,女性.夕食に寿司を食べたのち,腹痛,嘔吐,下痢が出現して2日後に救急搬送され,腹部単純X線検査でイレウスと診断された.右大腿部に鶏卵大膨隆と,腹部CTで右大腿ヘルニア嵌頓を認めたため,同日,緊急手術を施行した.大腿ヘルニア内容は大網のみでイレウスの原因ではなく,開腹して検索すると魚骨を伴った回腸が左閉鎖孔に嵌頓していた.魚骨によって穿孔した回腸を切除した.術前の腹部CTを再確認すると左閉鎖孔内に魚骨が写っており,イレウスの診断に際しては注意深い腹部CTの読影が必要であると反省させられた.右大腿ヘルニア嵌頓と,魚骨が原因と考えられる左閉鎖孔ヘルニア嵌頓イレウスの稀な1例を経験したので報告する.
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